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一級建築士 設備・環境

【一級建築士】学科Ⅱ 環境・設備 基準点クリア対策と分析2

 

 ■学科Ⅱ  環境・設備のうち ”設備”の分析

学科Ⅱ 環境・設備は難易度の高い科目です。

この科目で基準点をクリアできなかったために涙をのみ製図に進めなかった方もいるのではないでしょうか。

ポイントをしっかり押さえて対策をしていきたいところです。

 

では、どうすればよいか・・・??

 

過去9年の学科Ⅱの〔No.11〕〜〔No.20〕までの問題を設問に注目してまとめてみました。

いわゆる、設備に関連した問題になります。

設問をよく確認することでどの単元から何問出題されているか、整理することができます。

整理することで、やらなければいけないことも見えてくるでしょう。

設問は、出題者が”「これから〇〇について聞きますよ!」”というヒントです。

そのヒントが例年ほぼ同じ設問であることから、対策の手掛かりといえます。

設問からさらに踏み込んでよく出題される用語を整理していきます。

 

単元ごとに分けることで注力する用語を見つける!空調、換気で3問、給排水、衛生で、電気設備、照明設備で2問、防災1問、建築設備(昇降機等)1問、環境・設備1問  計10問

各問題の設問より①空調・換気、②排水、衛生、③電気設備、④建築設備、⑤防災、⑥環境・設備で分類し色分けを行いました。

過去問からポイントとなる用語を30字程度でまとめました。添付が”■ 学科Ⅱ 環境・設備のうち 設備分析” になります。

☞ こちらをクリックしてください、拡大、DLできます!i

単元ごとに何問ずつ出ているか確認することができます。

設問の内容からも出題傾向に変化があることがわかります。

各選択肢の文からポイントとなる用語を抽出してありますので、よく出るところ、出題範囲の確認に役立ててください。

単元ごとの出題数と回数

  • 環境・設備;1問       9年連続同じ設問  ※CASBEEの用語がこの2年出題なし
  • 防災→消防用設備等;1問   7年連続同じ設問から2年連続同じ設問 ※傾向の変化あり   
  • 建築設備;1問        6回/9年中 その他も昇降機に関連する設問
  • 電気設備、照明設備;2問   14問/9年×2問 同じ設問その他も電気関連の設問
  • 給排水、衛生設備;2問    例年いずれかの用語で設問
  • 空調、換気;3問       空気調和と換気という用語で31問/9年×3問 ※重複含む

 

過去問と用語による”メモリーツリー”で更なるチェック

ポイント

1 設問ごとで類似した内容でまとめて並べてあります。

2 同じ単元で過去問を曼荼羅のように並べています、同一の設問、類似問題がわかります。

3 中心に”メモリーツリー”を重要用語で作成し、過去問の用語と紐付けしてあるので関連用語がわかります。

 

各問題、設問によるまとめ

〔No.20〕環境・設備に関する・・・  例年、設問の文は同じです。かわっていません!毎年出ています。

下図の”メモリーツリー過去問曼荼羅”を参照ください。例年、設問が”環境・設備に関する・・・”の不適当なものを選択する問題となっています。

例年、同じ設問で必ず出題されています。

傾向;省エネ、ファシリティーマネジメントの観点で出題されています。

メモ

どの用語をよく出題しているでしょうか!

CASBEE   ;(肢)/9年×4題(肢)出ているがここ3年出題されていない

令和4年はZEBについての設問でした。

(1)ZEBの定義には、『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready及びZEB Orientedがある。

   答 ○

(2)ZEB実現するための省エネルギー技術のうち、搬送機器のインバータ制御LED照明はパッシブ技術に含まれる。

   答 ❌

(3)ZEBは、既存の建築物であっても、建築物の改修時に、外皮の断熱強化、設備の高効率化等を行うことによって実現可能である。

   答 ○

(4)ZEB実現するためには、エネルギー消費量の削減が必須であり、再生可能エネルギーの導入のみでは不十分である。

   答 ○

ライフサイクルCO2;(肢)/9年×4題(肢)出ている

この3年傾向が変わり、環境の省エネルギーに関する設問にシフトしている傾向にあります。

令和4年はZEB(Zero Energy Building)、令和3年に建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)が出題されています。今後、建築物の環境配慮の動向をチェックすることも必要です。

参考;

建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(平成27年7月28日公布)出典;国土交通省HPより

 ①大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び適正判定義務

 ②中規模以上の建築物に対する届出義務

 ③省エネ向上計画の認定(容積率特例)

 ④エネルギー消費性能の表示

 ⑤住宅トップランナー基準

 

  設問[No.20]の”メモリーツリー”を作成しています。どの用語がよくでているか確認できます。

☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】20 環境・設備

 

  【参考】環境・設備に関する問題から省エネルギーをスポットを当て”メモリーツリー”を作成しています。

 ☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】19省エネ関連

設問[No.12、13];換気設備に関する次の記述のうち最も不適当ものはどれか。まとめた”メモリーツリー”を作成しています。

 

☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】換気設備・空気調和

 

 

 

設問[No.14、15];給排水設備に関する・・・  でまとめた”メモリーツリー”を作成しています。

☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】14排水・衛生設備

設問で使用されている順

給排水衛生設備  10問

給排水設備    3問

給水設備     3問

排水設備     1問

排水通気設備   1問

令和4年は初出題のキーワードがありました。太線にしていますので確認してください。給湯設備が出題されることはあまりありませんでしたが4題全て給湯関連となっています。

No.14ー(3).飲料水用配管から空調設備配管へ給水する場合には、クロスコネクションを防止するために、一般に、逆止め弁を設ける

   答 ❌

〔No.15〕   給湯設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.潜熱回収型ガス給湯機は、一般に、潜熱回収時に発生する酸性の凝縮水を機器内の中和器で処理し排出する仕組みとなっている。

   答 ○

2.水熱源方式のヒートポンプ給湯システムは、下水道処理水、工場や大浴場の温排水等の未利用エネルギーを、熱源として利用することができる。

   答 ○

3.家庭用燃料電池は、都市ガス等から燃料改質装置で作った水素と空気中の酸素とを反応させて発電するとともに、反応時の排熱で作った温水を給湯に利用する仕組みとなっている。

   答 ○

4.ハイブリッド給湯システムは、給湯負荷変動が少ないベース負荷を燃焼式加熱機が受け持ち、ベース負荷を超える場合にヒートポンプ給湯機でバックアップする仕組みとなっている。

   答 ❌

設問[No.16、17];電気設備に関する・・・  でまとめた”メモリーツリー”を作成しています。

 ☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】16電気設備

令和4年は「構内電気設備の名称と配線用図記号の組合せ」の問題が出されています。過去に平成20年の類似問題が出題されています。実務でも使う内容なので押さえておきましょう。

設問[No.18];防災設備に関する・・・  でまとめた”メモリーツリー”を作成しています。

 

☞メモリーツリーはこちらをクリックして下さい。【設】18防災設備

注意ポイント

この2年で設問の内容が防火設備から消防用設備等になっています。

範囲は変わっていませんが、傾向として排煙設備、非常用の照明、無線通信より

水を扱うものの(スプリンクラー、消防用水等)出題になっています。

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